近年、カプセル式コーヒーメーカーが人気で世界的に愛用者が増えています。1杯分のコーヒー粉をカプセルに充填するので、いつでも新鮮なコーヒーを味わうことができるのが大きなメリット。
日本国内では「ドルチェグスト」が最も人気だと思いますが、他にもいくつかのメーカーがカプセル式コーヒーメーカーを出しています。
それぞれ工夫を凝らして特徴的なカプセルやマシンになっているので、これから導入したいユーザーに向けてまとめてみました。
コスパ最強「ドルチェグスト」
カプセル式コーヒーメーカーで最も人気なのがネスレの「ドルチェグスト」。コーヒーやエスプレッソだけでなく、チョコチーノや抹茶ラテなど15種類以上の豊富なカプセルがラインナップされています。
毎日の気分に応じて選べるカプセルのバラエティもさることながら、これ以上ないぐらい直感的な操作性とお手入れのしやすさも大きなメリット。給水タンクだけは洗いづらいですが、それを補って余りある利便性があります。
カプセルはコーヒー系カプセルなら1杯60円程度とコスパ抜群。コーヒーのクオリティも評価が高く、ミルクカプセルを使えばミルクふわふわなカプチーノなどを入れることができ、お家で気軽にカフェ並みのコーヒーを楽しむことができます。
カプセルは近所のスーパーなどで気軽に調達できるので入手には困りません。カプセル式コーヒーマシンの専用カプセルはネット通販や専門店などで購入するのが一般的なので大きなメリットです。
ドルチェグストはマシン本体の種類が多く、デザインもそれぞれ特徴的なので、お気に入りのマシンが見つかるはず。マシンには大きく分けてマニュアルマシンとオートストップマシンがあり、抽出量を設定でき自動的に停止できるオートストップマシンが人気です。
多くのユーザーを抱えているだけあって、カプセルやマシンも毎年新しいものがリリースされています。コスパ、味、使いやすさと三拍子揃った、将来性も確かなコーヒーマシンといえます。
味を求めるなら「ネスプレッソ」
ドルチェグストと同じくネスレブランドの「ネスプレッソ」。高級志向のマシンでエスプレッソやルンゴといったコーヒーしか飲めませんが、味を求めるなら迷わずネスプレッソ。
カプセルはどれも基本的にハイレベルで「コーヒーのおいしさにこだわりたいけど面倒なことはしたくない」といったワガママに応える出来映え。1杯80円程度とドルチェグストと比べれば多少高いですが、コストに見合ったおいしさ。
カプセルの種類も多く買って損なしですが、カプセルの調達先は基本的にはネスプレッソクラブからの購入になるのがデメリットといえばデメリット。
コーヒーマシンはコンパクトさ、使いやすさ、デザインと完成度が高く、使用済みカプセルは自動排出できて利便性は高い。メニューはマシンによって違いがありますが、リストレット、エスプレッソ、ルンゴなどを選んで、自動的に抽出、停止することができ、最適な味わいを実現できます。
ネスプレッソマシンは手に入りやすいエントリーモデルからミルクを自動的に泡立ててラテをつくる機能を備えたハイエンドモデルまでランナップされています。
ネスプレッソの互換カプセルも他社からたくさんの種類が販売されているとおり、日本だけでなく世界的にも大人気のマシンです。
アメリカンながぶ飲み「キューリグ」
アメリカ生まれの「キューリグ」はモーニングコーヒーに最適なマシン。アメリカンテイストのさっぱりした味わいでがぶ飲みしたいならキューリグがオススメ。
キューリグのカプセル「ブリュースターK-Cup」は、UCC、ヒルスコーヒー、カフェグレコ、リプトン、大和園といった有名ブランドのカプセルがラインナップされており、コーヒーはもちろん紅茶や緑茶も飲むことができます。
カプセルの種類も多く18種類以上のラインナップがあります。海外のカプセルにはスターバックスなどのブランドがありますが、残念ながら国内からは買えず輸入に頼るしかありません。
キューリグマシンの抽出方法は、ドルチェグストやネスプレッソの圧力式と違いドリップ式。カプセルに1杯分のレギュラーコーヒー粉とペーパーフィルターがセットされており、日本人好みの温度高めでさっぱりしたドリップコーヒーを抽出できます。
マシンの種類は家庭用に2種類あり「ネオトレビエ」は前モデルよりずっとコンパクトに。操作性は抽出量を選んでスタートするだけの簡単さ。カプセル式のためコーヒー粉の処理も不要で抽出済みカプセルを捨てるだけ。
圧力式マシンのようにクレマは立ちませんが、朝の時間にドリップコーヒーをゆっくり飲みたいならキューリグ一択です。
スペシャルティコーヒー「ドリップポッド」
スペシャルティコーヒーは、テイスティングにあたる「カッピング」で80点以上を付けられた最高級品質のコーヒー。UCCのドリップポッドであればスペシャルティコーヒーも飲むことができます。
以前は低価格路線の「エコポッド」という名称でしたが、リニューアル後、ドリップポッドに変更し高級志向のドリップコーヒーマシンという位置づけになりました。
UCCのドリップポッドには、「スペシャルティ」や「プレミアム」といった高品質なコーヒーのほか、普段飲みの「デイリー」、有機栽培の「オーガニック」のほか、紅茶や緑茶もラインナップされています。その数20種類ほど。
コスト的にはスペシャルティやプレミアムは1杯100円以上するものがあり高級志向を伺わせますが、プレミアムの半数は80円前後、デイリーは68円程度とこだわりコーヒーから気軽に飲むコーヒーまで幅広くカバーしています。
抽出マシンは「プロのハンドドリップを再現」が謳い文句で「DP1」「DP2」があります。DP2はドリップポッドとコーヒー粉の両対応マシン。湯量を7段階で設定できお好みの濃さにすることができます。抽出音も非常に静かで早朝や深夜でもOK。
なお、タイガーからもドリップポッド対応マシン「カフェバリエ」が販売されています。こちらはカフェポッド(世界共通規格で1杯分のコーヒー粉を不織布に充填されたもの)も使えます。
以前のエコポッドとドリップポッドは双方向に互換性があります。エコポッドマシンでドリップポッドを抽出できますし、ドリップポッドマシンでエコポッドを抽出することもできます。
UCCのドリップポッドとキューリグはかぶるところがありましたが、ドリップポッドの高級志向へ転換によって、すみ分けができました。こだわりのドリップコーヒーが飲みたいならドリップポッドがオススメです。
本格エスプレッソ「イリー Francis Francis!」
本格的なエスプレッソを飲みたいならilly(イリー)のエスプレッソマシン「Francis Francis!」。イタリアの有名コーヒーブランドだけあってエスプレッソへのこだわりがあるマシンです。
専用カプセル「イペールエスプレッソ」は、ミディアムロースト、ダークロースト、ルンゴ、デカフェの4種類ですが、苦味も酸味もしっかりあってバランスがよいおいしさ。なめらかなクレマもしっかり浮きます。エスプレッソ専用ですが、自分でミルクを用意すれば本格的なラテも飲めます。
抽出マシンはまるで手動のエスプレッソマシンのようなデザインの「X7.1」、タッチパネル操作でスリムなサイズの「Y3」があり、いずれもボタンひとつで簡単に抽出できます。ニューモデルの「X9」はマットブラックのアルミニウムボディでとても高級感があり、デザインにもこだわる人にはオススメです。
カプセルのコストは1杯100円程度と高めでカプセル数も少ないですが、極上なエスプレッソさえ飲めればいいならコレ。
まとめ
カプセル式コーヒーメーカーであれば、面倒なコーヒー粉の処理や保存を気にする必要なく、いつでも新鮮な味わいのコーヒーを飲むことが可能になります。操作方法やお手入れについてもこれ以上ないぐらい簡単。
用意されているカプセルを抽出するだけなので、好みに合わないとか味わいを追求する趣味性に欠ける、それぞれで互換性がないといった欠点はありますが、忙しい毎日において気軽においしいコーヒーを飲むことができます。
カプセル式コーヒーメーカーは、コーヒーが好きで毎日何杯も飲むという場合だけでなく「コーヒーメーカーを買ったけど面倒になって結局使わなくなった」という人にも最適といえます。