ドルチェグストを購入予定の方は、手動停止タイプの「ピッコロ プレミアム」を検討する方も少なくないと思います。
オートストップタイプより格安ですから無理もありません。実際私もピッコロ プレミアムをはじめに購入しました。
現在はドルチェグスト3台を所持していてメインに使っているのは「ジェニオ2 プレミアム」です。
その経験からするとピッコロ プレミアムは正直オススメできない機種です。理由はオートストップ機能がないからに尽きます。
そこで購入してから後悔しないよう、ピッコロ プレミアムのメリット、デメリットを書いてみました。
もし購入予定でしたら参考にしてください。
ピッコロ プレミアムはどんなマシン?
ドルチェグストにはいくつもマシンの種類があります。そのうちのひとつ、「ピッコロ プレミアム」は、コーヒーなどカプセルの抽出を手動で停止する「マニュアルタイプ」のマシンです。
ドルチェグスト専用カプセルにはカプセルごとに推奨の抽出量があります。ピッコロ プレミアムで抽出する場合、目視で抽出量を判断して自分でマシンを停止させるわけです。
それに対してオートストップタイプのマシン(ジェニオ2やルミオなど)は、抽出量を目盛りインジケーターで設定し、その量に達すると自動で停止してくれます。
マニュアルタイプとオートストップタイプの違いは「抽出量の設定」と「自動停止」できるかどうかにあります。
ピッコロ プレミアムのメリット
ピッコロ プレミアムのメリットは、正直あまりないのですが、挙げるとすると以下のような点があります。
カプセルは全種類抽出できる
ピッコロ プレミアムは、オートストップタイプと同様にすべてのカプセルを使うことができます。
どのマシンでも基本スペックは同じです。ポンプは15気圧、90℃まで加熱して最終的には70℃程度の温度で抽出されます。
私もピッコロ プレミアムから乗り換えてますが、味や香りなどではっきりわかるような差を感じたことはありません。
ただし、同じ手動停止タイプの「ジョビア(販売終了)」はある雑誌のテストで味と香りが劣るという結果になってました。
ピッコロ プレミアムもしっかりテストすれば違いがあるかもしれません。
抽出制限がない
メリットといえるか微妙ですが、ピッコロ プレミアムには抽出制限がありません。給水タンク(600ml)が続く限り抽出し続けることができます。
そんなに抽出してもコーヒーが薄くなるだけなので基本的に意味はないですが、電気ケトルがわりに使うとき大量のお湯が使えます。といっても沸騰水ではありません。
ちなみに、オートストップタイプの場合は、XL抽出ボタンで最大300mlまで抽出できます。また、約10秒ほどの待ち時間で連続抽出が可能です。
どうしても300ml以上の大量のお湯を使いたいという特殊条件において、ピッコロ プレミアムなら1回の操作で済むというだけです。
マシン本体が安い
ドルチェグストシリーズのなかで最も安価なのでピッコロ プレミアムです。電量販店やディスカウントショップなどで安く売られているようです。
Amazonを見ると3500円程度とかなり格安で販売されています。気に入らなくても諦めがつく価格といえますね。私もこのぐらいの価格のときに購入しました。
人気のオートストップマシン「ジェニオ2 プレミアム」はこの倍ぐらいの価格になってます。手動停止タイプのピッコロ プレミアムであっても購入検討するのも頷けます。
ピッコロ プレミアムのデメリット
ピッコロプレミアムのデメリットは「抽出量を設定できない」「手動停止する必要がある」ことに尽きます。
濃さが安定しない
ピッコロ プレミアムは、抽出を手動停止させる「マニュアルタイプ」のコーヒーマシンです。
抽出量を目視で見計らって自分で停止させないといけません。手動停止は味の濃さが安定せずにバラツキが出やすいです。
いつも同じカップを使って目安にすることもできますが、カプセルによって抽出量が違うので目視では厳しい。ミルクカプセルも使うチョコチーノやラテマキアートなどはさらにわかりにくくなります。
たまにだったらいいですが毎日のこととなると実にメンドクサイ。
それなら計量カップでといっても、他のカップに移しかえるとクレマ(表面にできる泡)が消えやすいですし、温度低下の要因にもなります。洗い物も増えます。
計量カップで直飲みするという手もありますが、とてつもなく味気ない・・・。
その点、オートストップタイプなら安定しておいしい味わいを楽しめます。目盛り数を増減して自分好みの濃さに設定することも簡単。
バラエティ豊富なカプセルを簡単かつ手軽に楽しめるのがドルチェグストの利点です。手動停止タイプはその利点を大きく損なってしまうわけです。
常に見張っている必要がある
抽出中はマシンの前で見張っている必要があります。手動停止させないとどうなるかというと、給水タンクが空になるまで抽出を続けます。
忙しい朝に何かに気をとられてとか、家族の誰かが寝ぼけてひたすら抽出し続けるなんてことも。
まあ、抽出時間は短いので滅多なことでは溢れさせないと思いますが、手動停止タイプのマシンだと可能性はあるということです。
アイスにすると抽出量がわからない
ドルチェグストではコーヒーなどをアイスにして飲むことができます。といっても冷却機能はないのでアイスコーヒーをつくるときの「急冷法」を使うことになります。
ドルチェグストでアイスコーヒーを作るにはいくつか方法がありますが、氷を使って急冷する方法が道具も不要で簡単です。
しかし、氷を使った急冷法だと、カップに氷を入れるため、いつも同じカップを使っていても抽出量がわからなくなります。
他の急冷法を使うにしても別の容器が必要になってしまうので、結局のところ目安が分からなくなってしまいます。
抽出量を設定できないピッコロ プレミアムは、アイスコーヒーを飲みたいときにかなり不便です。
カップを替えられない
ドルチェグストはコーヒーだけでなく、ミルクふわふわなラテマキアートや抹茶、チョコチーノなどのカプセルがあります。ラテグラスなんかを使って見た目もおいしく飲みたいところです。
しかし、ピッコロ プレミアムでは、カプセルの種類に応じてカップを気軽に替えるというわけにはいきません。お客さんのために普段使ってないカップにしたりすると混乱してしまいます。
カップごとに目安を憶えておくという手もありますが、正直面倒だし忘れます。
家族で使いにくい
忙しい朝の時短や家族に自分で淹れてもらうためといった理由で「ドルチェグストを導入しよう!」とピッコロ プレミアムを検討する人もいるかもしれません。
そのようなケースでは手動停止タイプのピッコロ プレミアムはまったく向きません。
例えば家族全員分のコーヒーを淹れるケース。「カップがバラバラで目安がわからない」「それぞれ違うカプセルを飲む」なんていう場合、マシンの前に張り付くことになります。
まとめ
ピッコロプレミアムはドルチェグストシリーズのなかでも古いマシンです。
そのわりには今でも検索で訪れる人が多いので、ピッコロ プレミアムはあまりおすすめできない理由を書いてみました。
もちろん、手動停止タイプとはいえ価格が安いので買ってみてもいいと思います。自分ひとりで使い愛用カップで飲むなら、ピッコロ プレミアムも悪くないです。
ただし、ドルチェグストが気に入って、いろいろなカプセルに手を出したり、カップを替えて楽しんだり、アレンジコーヒーを作りたくなったりすると、オートストップマシンが欲しくなるはず。